こんにちは、ブレインパッドBrandwatchチームの新谷です。
2023年12月1日に発表された新語・流行語大賞。
年間大賞は、前回優勝から38年ぶりの日本一に輝いた阪神タイガースの岡田監督が掲げたスローガン「アレ(A.R.E)」が選ばれ話題になりました。
今回は「アレ(A.R.E)」に関するSNS上の反響をBrandwatchを使って分析してみました。今回おこなった分析は下記の通りです。
- 投稿が増えたタイミング
- 世代別・地域別の投稿量
- 頻出キーワード
※本記事は、あくまでも自社ツール「Brandwatch」を用いたソーシャルメディア分析の結果や傾向をまとめたものとなります。ご承知おきください。
「阪神タイガースがアレ」の意味とは?
「アレ」が生まれたのは、岡田監督がオリックスの監督をしていた2010年。岡田監督は、選手にプレッシャーをかけないよう普段から優勝を「アレ」と言い換えていたとのこと。
これにちなみ、「A.R.E」のアルファベットにそれぞれ下記のような意味を持たせ、2023年に阪神タイガースのスローガンとして使ったこと、そして阪神が38年ぶりの優勝を果たしたことで話題となり新語・流行語大賞を受賞しました。
Aim=目標
Respect=敬意
Empower=力をつける
投稿が増えたタイミング
2023年シーズンを通して阪神タイガースのスローガンとして使われてきた「A.R.E」ですが、投稿量が増えたのはいつなのでしょうか。
Iris(その期間のうちにどのような投稿がスパイクしているかをAIにより特定することができるraandwatch機能)を使用して、「アレ」が誕生した2010年から2023年12月までの投稿量推移を調査してみました。
「A.R.E.」の盛り上がりは阪神のセリーグ優勝時がピーク
- 最も高くスパイクしているのは、阪神がセリーグ優勝した週の2023/9/11が最も高く、日本一になった10/30週が二番目に盛り上がっています。
- 岡田監督が優勝することを「アレ」と表現したのは、監督就任した2022/10/16であったが、その週はSNS上では特に盛り上がりは見られませんでした。
- 2023年流行語大賞が決まった時もSNS上での盛り上がりは見られませんでした。
世代別の投稿量
次に、どのような世代がこの話題に興味を持っているのか、世代別の投稿量を調査してみました。この分析からは下記の2点がわかりました。
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- ミレニアル世代からの投稿が最も多くなっています。
- X全量と比較して、X世代の投稿量割合が1.18倍になっていることから、野球に関するキーワードだと、X世代の関心を引きやすいと考えられます。
地域別の投稿量
世代別の投稿量と同様に、対象期間内にXに投稿された全量データと、「アレ」の投稿量を比較して地域別の投稿量を調べてみると、下記のような結果になりました。
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- X全量と同様に東京からの投稿量が圧倒的に多くなっています。
- 二番目に多いのが大阪からという点もX全量と同じですが、投稿量割合が倍以上となっています。
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長年、大阪の人に愛されてきた阪神タイガース。Xの投稿を見てもその盛り上がりがわかります。
阪神タイガースの本拠地、阪神甲子園球場がある兵庫県はあまり投稿量は増えていないという結果でした。
頻出キーワード
最後に「アレ」に関するSNS上の声をワードクラウドで調査してみました。優勝当日の2023年9月14日の投稿と、2010年の「アレ」誕生から流行語大賞受賞までの期間を比較してみると下記のことがわかりました。
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- 優勝当日の2023/9/14は優勝に関する単語が多く登場しています。
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- 投稿量推移と同様の岡田監督が就任日~流行語大賞発表までの期間を対象とすると、関連したキーワードがほとんどなくなってしまい、分析が困難となります。
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【分析のポイント】
「アレ」は日本人がよく使う代名詞で「A.R.E」関連の投稿以外にも含まれています。このようなキーワードの場合、定量分析では簡易的な抽出キーワードで問題ありませんが、定性分析も行うなら、データのクレンジングが必要となります。
まとめ
今回の分析では、優勝当日(2023/9/14)のワードクラウドで上位に登場していた「阪神」「優勝」「岡田」「監督」などのキーワードを条件を追加し、再度定性分析を行うことで、より正確なデータを取得することができました。
まとめ
今回の分析では、阪神タイガース38年ぶりの優勝についてSNS上でも大きく盛り上がっていたことがわかりました。流行語大賞受賞も納得の結果ですね。
また、今回の分析では「データクレンジング」の重要性がよくわかりました。
データクレンジングに関しては下記の記事もぜひ参考にしてみてください。
【ジューンブライド】Instagramでの「ウエディング分析」から見るデータクレンジングの重要性
BrandwatchではX(旧Twitter)の投稿データを最大2010年7月まで遡る事が可能です。
過去のデータを遡って分析することは、ビジネス戦略において非常に重要です。
トレンドやパターンの発見のみならず、
新しい戦略やプロジェクトを開始する前に、以前のデータを分析することで、リスクを減らし、成功の可能性を高めるための情報を得ることもできます。
少しでもご関心をお持ちいただけたようであれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。