※ブレインパッドはBrandwatchの国内正規パートナーであり、本記事はBrandwatch(イギリス)の許可を得て翻訳転載しています。翻訳元
発展性や競争力のある事業基盤の上に構築する効果的なマーケティング戦略
時々誤って解釈されることがあるのでまずはマーケティング戦略とは何かを明確に定義しておきましょう。マーケティング戦略とは、顧客に提供できる価値や他社との差別化要素を訴求するための全体計画を指しています。
言い換えれば、企業のビジョンを表したものであり、事業目標の達成や戦略実現に必要な具体的な作戦となります。優れた行動計画を作成するには、マーケティング戦略策定時にやっておかなければならないことは全て完了しておく必要があります。そこでリサーチを行う際に留意すべき点を、便利なアクションポイントとして7つにまとめました。
【戦略構築①】SWOT分析の実施
まずは、SWOT 分析を行い、自社の強み(Strength)、弱み(Weakness)、商機(Opportunities)、脅威(Threat)を把握しましょう。このSWOT分析はチームで行う楽しい作業でもあり、以下に続く計画立案プロセスにおいて重要な役割を果たします。偏りの無い多様な視点を考慮すべく、広く関係者の意見を取り入れるようにしましょう。
適切なツールを使用し、自身の得意分野や改善すべき点、事業の存在意義となる外部要因、リスクとなりうる要素を明確に理解しておことにより、情報に基づいた堅実なマーケティング戦略を構築することができます。
【戦略構築②】バリュー・プロポジション(訴求ポイント)を見出す
優れたマーケティング戦略は、その企業のバリュープロポジション(訴求ポイント)から導出されます。この訴求ポイントとは、白紙の状態から考えるのではなく、(SWOT分析で把握した)主な強みや競合に対する差別化をまとめたものとなります。このバリュー・プロポジションの定義こそ、もっとも時間とリソースを割いて丁寧に行うべきステップでしょう。なぜならば、顧客との会話において最も重要な点であり、それが受注/失注を左右するためです。
まずは、顧客にとっての一番大きなメリットは何であるか、製品やサービスによってどのような価値を顧客に提供できるかをしっかりと考えましょう。それを元に、主な差別化要因をまとめます。
最も優れた訴求ポイントはどれも単純明快であり、顧客が抱える課題解決にフォーカスしています。
【戦略構築③】マーケティング戦略のゴール設定
企業は、目標を明確に定め、それを関係者間で共有できていなければなりません。
ここでいう目標とは、決められた期間内に達成すべき具体的かつ計測可能な結果を指しています。目標達成の如何によって、各マーケティング戦略の成功や効果を評価します。この目標は、期待と計画の擦り合わせ、実際の業務の調整、結果を出すための責任管理等にも利用します。
主要目標(3~5項目)を決める際、具体性、計測可能性、スケジュール要件に合致しているかを確認しましょう。そして半年ごとに進捗を管理し、必要に応じて目標を調整することで、マーケティング成否の判断に利用します。
【戦略構築④】顧客理解
マーケティング戦略には顧客ニーズを盛り込みましょう。そのためには、まず顧客理解が必要となります。
マーケティングにおいては、顧客志向/顧客第一という考え方が流行っていますが、戦略としては、自社にとって最も価値の高い顧客ニーズや要望に製品やサービスが基本的なところで合致していなければなりません。
顧客を理解する際、アンケートやフォーカスグループのような従来の市場調査手法ではなく、昨今はオンラインプラットフォームやカスタマのデモグラフィクス、インターネット上の行動や会話の全てを情報収集できるツールを活用する傾向にあります。
【戦略構築⑤】購入者のペルソナ設定
購入者のペルソナとは、架空の一般化された理想的な顧客像を指しています。ペルソナを定義しておくことは、実際の顧客理解を深める効果があります。
顧客のペルソナ定義には、Webサイト分析、ソーシャルメディアチャネル、カスタマーレビュー、見込み客や既存客との実際の会話等、様々なプラットフォームから各種のインサイトを収集しておきます。
ペルソナを研究、構築するには、背景、嗜好、デモグラフィクスを詳細に調べ、それに基づいて、彼らとやり取りするのに最も適した方法、最も好まれるチャネル、スタイル、会話のトーン等を判断します。
【戦略構築⑥】市場と競合分析
賢いマーケテイング戦略とは、事業を成長させ、競合から頭一つ抜けでるための全体計画になっているはずです。
しかし、そのレベルに到達するには、例えば、競合にとっての追い風と向かい風要因など、市場や競合の動向を把握する深い知識が必要です。繰り返しになりますが、『情報こそ力なり』です。Brandwatchのようなインテリジェントなプラットフォームを活用し、上記の問いに回答を用意し、競合に備えましょう。
しっかりと目と耳を使い常にアンテナを張り巡らせておくことは、市場におけるギャップ、満たされていないニーズ、よくある不満や苛々、トレンドや斬新なアイデアを把握する際に不可欠です。
【戦略構築⑦】独自のマーケティング手法の確立
ブランドメッセージを説明、啓蒙、周知させるのに最も有効なマーケティング手法は、対象とするターゲットにより異なります。ターゲットの生活環境(よく使うチャネル、ブログ、サイト、フォーラム等)を把握し、そこからコンタクトリーチしましょう。
事業の性質や今後狙っていくターゲットへの訴求ポイントに応じて、どの市場に注力し、広告やPR、コンテンツマーケティング、SEO、コミュニティ管理、イベント等にどれだけの時間と予算をかけるのかも早い段階で決めておくことを忘れてはなりません。
マーケティングリサーチツールBrandwatchについて
関連記事
・ソーシャルリスニングとは?概要や方法について
・市場調査における10の手法
・マーケティングに役立つ「ソーシャルリスニングの分析方法や活用法」