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Share of Voice(SOV)マーケティング【測定ガイドを解説】

※ブレインパッドはBrandwatchの国内正規パートナーであり、本記事はBrandwatch(イギリス)の許可を得て翻訳転載しています。翻訳元
 
※広告出稿量率(SOV)はSEO, PPC、ソーシャルメディアを軸に計測することができます。このブログではその計測方法や各アプローチの利点について解説します。
 
マーケティング担当者を夜な夜な悩ませていることのひとつに、計測項目の選定があると思います。もしクリック回数やスクロール回数などを全てカウントできたら、優柔不断なマーケティング担当者の場合、簡単に分析麻痺に陥ってしまうでしょう。
例えるなら、道に迷った時に地図上に位置情報を計測するシーンを想像してみたください。あなたの現在地を示してくれるし、進むべき方向を示してもくれますよね。
Share of Voiceの計測を学ぶにあたり、このイメージをもっていただくことをお勧めします。担当されている事業の全体概況を捉えることができます。ツールを適材適所に使うことで、より深いインサイトを得ることもできます。

 

 

 
 

目次

Share of Voice(SOV)とは?
自然検索(オーガニックサーチ)のSOV
PPCのSOV
ソーシャルメディアのSOV

Share of Voice(SOV)とは?

SOV算出のためには、自社出稿量と競合出稿量との総数を比較する必要がありました。そして現在においては、オンライン上の自然検索(オーガニックサーチ)、PPCとソーシャルメディアもSOVの算出元に含まれます。
個人的にはソーシャルメディアこそが顧客の本音を収集できる唯一のSOV測定媒体であると考えます。正確に言うと、PPCとオーガニック検索は、市場のシェアを表現するものですが、ここではSOVの構成要素とみなすことにします。
マーケティング領域においては、共有するSOV計測方法のバリエーションがあります。
 
(自社のブランド広告)÷(市場の全広告)=SOV
 
これまでは自社広告は概算値に過ぎず、また競合の広告にしても網羅性が担保されていなかったという点でSOVは不確実性のある測定手法でした。けれどもSEO、PPC、そしてソーシャルメディアの登場によって正確な測定ができるようになりました。更にツールを使えば自分で苦労しなくても済むようになり、SOVの変化を定期的に確認できるようになったのです。

自然検索(オーガニックサーチ)のSOV

有償ツールがなくても自然検索のSOVは手動で測定することが可能です。
まずはキーワードと競合名のリストからはじめましょう。それぞれの検索順位をスプレッドシートに記録してください。この作業を瞬時に行ってくれるSEOツール(Pi Datametrics)があると便利です。ツールによってはSOVまで確認できる機能が備わっているものもあります。
順位に対するクリック率(CTR)は該当キーワードのSOVです。ただし、CTRは簡単には決められません。なぜならばそれは検索条件や比較対象とする検索結果に依存するからです。(最上位にランクされた有名で定評あるウェブサイトのCTRは無名のウェブサイトのCTRよりも高いことが考えられます。)またそこに表示されるグーグルのナレッジパネル結果によっても影響を受けることがあります。
いずれにせよ、この「Advanced Web Ranking」でおおまかなアイディアを得ることができます。このレポートでは上位1から20位にランキングされたCTRを提示しており、広告、意図やブランディングに合わせて調整することができます。またデータは定期的に更新されています。

 

 
キーワード群のSOV測定には、CTRに各キーワードの平均月次検索量(Google Analyticsで入手可能)を掛け合わせましょう。キーワードに対して期待できる1ヵ月分のトラフィック量を予測することができます。
個々の検索トラフィック予測量の合算で、自然検索のSOVが取得できます。
 
(自社ブランドのトラフィック量)÷(市場のトラフィック量)=SOV
 
手動作業を回避するために、これらのプロセスをツール活用により自動化させましょう。時間の節約に加え、ツールですと億単位のキーワードが格納されたデータベースにアクセスする点で(手動作業よりも)自然検索領域の全体像を把握するこができるというメリットがあります。自社のキーワードが競合他社とどの程度重複しているのかも分かります。ちなみに、SEOに注力していない競合は検索結果ページ上では直接的な競合とはなりません。

PPCのSOV

Google Adwordsを活用すればSOVと同様のPPCを入手できます。インプレッションシェアと呼ばれており、設定したキーワードやキャンペーンを軸に、ユーザに対して自社の広告が表示される可能性があった数に対する自社の広告が表示された数の割合を指します。インプレッションシェアを計算するには、Google Adwordsのアカウントにログインし、キャンペーンタブをクリックします。そして、カラムボタンをクリックし、メニューから「カラムの変更(Modify Columns)」を選びます。次に「比較(Competitive)」という項目をクリックし、計算したいインプレッションシェアのカラムを追加します。
 

 

ソーシャルメディアのSOV

ソーシャルメディアのSOV測定には、Brandwatchのようなソーシャルメディア分析ツールを使ってまずデータ収集をします。
消費者中心のアプローチには利点が2つあります。1つ目は、広告に対していくらコストを使ったかやGoogle上でどれだけ露出しているかではなく、企業活動による市場反応を測定できるという点です。2つ目は自社ブランドや競合他社に関する監視のみならず、深掘り分析により消費者に関するインサイトも得られるという点です。
Brandwatch活用により、自社や競合他社のブランドや製品に関する投稿を簡単に検索することができます。
まずは一般的なSOV測定として、競合他社比較による自社ブランドの知名度や話題性を把握します。この段階で知ることができるのは、どのブランドがもっとも投稿されているかという概要レベルの情報となります。

 

 
ソーシャルメディアのSOV測定では、プラットフォーム内でルールとカテゴリーを設定します。このプロセスと変化の監視は自動化できます。SOV測定期間をより長く設けることによって、実施キャンペーン効果からインサイトを得ることができるので、マーケティング活動のモニタリングを高度化します。
この分析第一段階においては、特定期間におけるスナップショットを取得することができ、製品ごとの内訳であったり実施キャンペーンに関する投稿が収集され効果検証をすることができます。
ピークに達したエンゲージメント(やり取り)を詳細分析すると、実施キャンペーンの何が功を奏したのかが浮き彫りになります。

 

 
消費者の声を収集することで、投稿を様々なカテゴリーに分類できます。複数市場で事業展開をしている企業であれば、領域毎にSOVを分析するのも良いかも知れません。
 

 
オーディエンスのデモグラフィクスからも情報が得られます。性別、職業、興味関心分野はどれも消費者に関するインサイトを導くデータであり、そこから特定セグメントにおける商機を見い出せる可能性があります。PRチームにとっては、サイトのページ特性を加味したSOVの内訳分析が有益なデータになり得ると思います。
デモグラフィックデータで自社がカバーできているタイプについては競合他社と比較してみるなど、商機創出へと活用が広がります。
これらは自社のカバー領域の量と質を見出すプロセスの簡略化にも有効であり、サイトのページ特性を使ったセグメント化は投稿を深掘りしてカバー領域の品質を理解することも容易化する効果があります。

 

 
センチメント分析の比較も簡単に可視化できます。設定した競合他社群において、特定のブランドは投稿量が多いにも関わらず、センチメントスコア自体は低いというケースもあります。繰り返しになりますが、継続的なモニタリングは障害発生時にコミュニケーション、マーケティングや実施キャンペーンにとっては有益な情報となりえます。
最後に、消費者の声はトピックの比較にも使えます。これは自社や競合の製品、ブランドと顧客との関係性を理解する時に有益で、マーケティングや製品開発における差別化に役立ちます。

 

 
いかがでしたでしょうか?少し細か過ぎたかも知れませんが、SOVの測定は自社ブランドが展開されている市場をマッピングする手始めとして最適です。
自然検索とPPCをトラッキングすることは、 比較分析をしたり自社の企業活動をベンチマークする際に有効です。
ソーシャルメディアのSOVは消費者の声を収取できるメリットがあり、ブランド認知や印象をより正確に可視化する指標となります。

 
 
 

 

 

マーケティングリサーチツールBrandwatchについて

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