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SNSデータを使用して消費者分析をする手法 ーソーシャルユーザーのパネル化で素早く顧客ニーズを汲み取るー

目次

  • 現代社会で直面するパネルリサーチの課題
  • 新しい時代のパネルリサーチ手法とは何でしょうか
  • ソーシャルを活用したパネルリサーチが様々な事例
    • マーケティング担当者向け
    • 商品企画・開発担当者向け
    • CXリサーチ担当者向け
  • ソーシャルパネルに最適なブレインパッドのツール
    • Brandwatchでしかできない3つのこと
    • ブレインパッド構築の特別機能でパネル作成プロセスを合理化
    • ブランドウォッチコンシューマーリサーチに搭載されているソーシャルパネルの利用メリット
  • まとめ
 

現在直面しているパネルリサーチの課題

新しいサービスや製品を企画する際に、消費者のニーズを理解することがもっとも重要です。多くの場合、リサーチ会社に依頼して、調査対象となるパネルに質問をなげかけて仮説検証をします。パネルリサーチは、パネルの人数、質問数、質問の長さに応じた料金でサービスが提供されています。

しかし、パネルリサーチには、次の4つの大きな問題があります。

  1. パネル対象者の選定基準
    従来のパネルリサーチ手法は、無駄が多いという課題に直面しています。具体的には、パネルの選定がリサーチ会社の基準に基づいて行われ、パネル対象者を柔軟に選べないという問題があります。その結果、一般的な質問から調査を始める必要があり、これが質問数の増加に繋がる傾向があります。求めているターゲットに対する仮説検証を行うには、何度も繰り返しのパネル調査が必要となります。 
  2. 市場対応に必要な俊敏性
    ビジネス環境の急激な変化に迅速に対応するためには、調査までの手続きを効率的に行う必要があります。従来のパネルリサーチでは時間がかかりすぎ、市場変化に即座に対応できません。最新のデジタル技術を駆使し、リアルタイムなデータ収集と柔軟な調査設計を可能にすることで、企業は素早い意思決定と市場での競争優位性を確立できます。 
  3. 予算制約下での効果的な調査
    予算があるため質問の数には上限があります。適切な質問を行い、リアルタイムに消費者情報を収集する手段は、調査数と質問の量を増やすことです。ただし、リサーチ会社に依頼すると、1本あたり100万円以上の調査費用がかかり、多くの企業は年間4本から60本までの調査に制限されます。費用を抑えるためには調査回数や質問数を制限する必要があり、結果的に希望した回答を得られないことがあります。 
  4. インセンティブ
    一部のパネル参加者には報酬が提供され、これによりパネル調査を仕事として取り組む人々がいます。このため、本来のターゲットである消費者以外の回答者も混ざることがあります。

とはいえ、どのような質問をすればよいかを知り、その限界を認識していれば、パネルリサーチはどの企業にとっても非常に貴重な情報源であることに変わりありません。しかし、より多くの洞察をより迅速に収集するのに役立つ新しいテクノロジーを使用する選択もあります。

新しい時代のパネルリサーチ手法とは何でしょうか

ソーシャルデータは、パネルリサーチに必要な情報の宝庫である可能性があります。

最新のリスニング技術を駆使することで、オンライン上で定義されたパネルを追跡することが可能となりました。この先進的な技術を用いて、ソーシャルリスニングを通じて適切な質問に対する回答を集め、最新の消費者ニーズやトレンドを把握し、深い理解を得るための準備を整えることができるのです。素晴らしい進化ですが、「ソーシャルデータの質は心配だ」と思うかたもいらっしゃるかもしれません。オンライン・パネル・データと同じく、ソーシャル・データにも制約や限界が存在します。これらの問題を理解し、認識しておくことが重要です。

  • 属性の推定と信頼性
    データを個人に関連付けないことやインセンティブも発生しないため、消費者は正直で束縛の少ない意見の投稿ができます。また、自由形式でのプロフィールや投稿内容からは、従来の質問では得られない属性や興味を発見することもできます。
  • 十分なデータ量
    高度な検索方法を駆使することでほとんどの消費者層を見つけ、複数のオンラインソースを利用して情報量を拡充できます。毎日数百万もの投稿がネット上にあるため、これを過去のデータと組み合わせることで以前よりも多くの情報を得られます。
  • ジャンクデータの排除
    すべてのソーシャルメディアには一定量のスパムや無関係な情報が存在するため、これを分析時にフィルタリングできることが重要です。適切なツールを使用し、適切な検索設定と組み合わせることで、質の高い結果を得ることができます。

ソーシャルを活用したパネルリサーチの様々な事例

では、実際にソーシャルデータを日々の業務にどのように活用すればいいのか、以下にその例をいくつか挙げます。

マーケティング担当者向け

  • トレンドの見極めとキャンペーンの準備
    新しいマーケティングキャンペーンを展開する前に、理想的なターゲットとなる消費者の嗜好やトレンドを正確に把握することは最も重要です。ソーシャルパネルを活用することで、消費者のセグメントを選択し、その会話をリアルタイムでフォローすることが可能です。これにより、最新のトレンドをいち早くキャッチし、消費者の意識や要望に即したインスピレーションを見つけ出すことができます。
  • キャンペーンの結果分析
    キャンペーンの展開後、反応したユーザーグループを明確にし、その反応の理由を詳細に調査することが不可欠です。ソーシャルパネルを通じて得られるデータは、特定のターゲット層にどのような影響を与えたのかを明らかにし、成功要因や改善点を洗い出すのに役立ちます。正確なキャンペーン分析は次なる施策の最適化に繋がり、戦略の成功を確実なものとします。
  • インフルエンサー・リサーチ
    次のキャンペーンで活用するインフルエンサーが決まったら、そのフォロワーを詳細にリサーチしてみませんか。ソーシャルパネルを利用することで、契約を結ぶ前に、実際にそのインフルエンサーのファンがどのような消費者であるかを正確に把握できます。これにより、ファンがあなたのブランドと一致しない可能性のあるインフルエンサーを回避することができます。

航空会社Aのフォロワーの内訳は女性が多く、個人フォロワーが多いという傾向がわかり、どのようなインフルエンサーを選ぶことが効果的かの示唆を得ることができる。

  • 業界のトレンド追跡
    業界のトレンドを追跡したいと考えたことはありませんか?インフルエンサーのソーシャルパネルを駆使することで、トレンドの変化を競合他社に先駆けて把握することも可能です。

過去X日間でインフルエンサーのグループで何が流行っているか見ることができトレンドのワードや他社との違いを知ることができます。 

 

商品企画・開発担当者向け

  • 消費者トレンドの把握
    市場の変動に迅速に対応し、効果的な対策を講じるためには、ターゲットセグメントの投稿のやり取りを時系列で追うことが不可欠です。この方法を用いることで、消費者の行動変化を的確に洞察し、具体的な施策を練り上げることが可能です。何度でも絞り込むことができる柔軟性から、効果的な仮説を導き出し、他の調査での質問数を減らすことができます。データが自動的に更新されるため、最新のトレンドをリアルタイムで把握し、ビジネスの俊敏な開発サイクルを可能にします。
  • 競合セグメント・ブランド調査
    特定の商品購入やブランドフォローを報告した消費者のグループを形成することで、各ブランドのペルソナや関心事を明らかにできます。これにより、各ブランドの認識に優勢な要素や変遷を把握し、戦略の調整が必要かどうかを確認できます。

ソーシャルパネルの活用により、これらの情報を対費用効果的に入手し、業界全体のブランド像を把握することが可能です。伝統的な手法に比べて効率的で、迅速な洞察を得ることができます。

CXリサーチ担当者向け

  • カスタマージャーニーの調査
    異なるセグメントの消費者が、あなたの業界の購買サイクルをどのように体験しているかを徹底的に調査しましょう。業界全体をカバーする広範なアプローチで、製品ごとの体験を特定のグループにセグメント化することで、彼らがこの経験に対してどのように感じているかを正確に知ることができます。
    また、非インセンティブのソーシャルデータを活用することで、消費者のフィルターを通さない見解を獲得することが可能です。これにより、全てのユーザーに対して真正面からの視点を得ることができ、彼らの感情や期待に迫ることができます。このアプローチによって、より深い理解を得て、カスタマージャーニーを最適化するための有益な情報を引き出すことができます。

ソーシャルパネルに最適なブレインパッドのツール 「Brandwatch」

パネルリサーチを次のレベルに引き上げたい場合や、より最新の消費者データを入手したい場合は、ソーシャルパネル機能を備えたBrandwatch Consumer Researchをお勧めします。

Brandwatchが得意とする3つの分析

  1. 真のトレンド分析
    Brandwatchのソーシャルパネル機能は、業界最大級のソーシャルメディアのデータ履歴アーカイブを提供し、これにより10年以上にわたる消費者行動の変遷を調査することが可能です。これは、新型コロナウイルスのような環境変化によって引き起こされる消費者の行動変化を理解する上で非常に重要です。Brandwatchはこれにより、他のツールでは提供されない結果を抽出し、実際のトレンド分析に基づいた洞察を提供します。
  2. 絞り込み検索による調査対象のピックアップ
    ユーザーパネルの調査において重要なことは、適切で合理的なプロセスでユーザーを見つけることです。Brandwatchは、X(旧Twitter)とReddit(欧米最大のフォーラム)のアーカイブ全体を検索する機能を提供しています。特にXについては、7億アカウントのアーカイブがBrandwatch内に組み込まれており、これにより包括的で多岐にわたるユーザーデータの調査が可能です。

 

以下は検索条件の例です。 

アカウントユーザーのパネル化するため、「性別」「アカウントタイプ」などの抽出条件を選択し、グルーピングして、調査対象にすることが可能です。

ブレインパッド構築の特別機能でパネル作成プロセスを合理化

すでに自社でお持ちのユーザーリストを最大限に活用するほか、ブレインパッドの検索テンプレートを使用し、新しいパネルを迅速に作成することでパネリストの絞り込みプロセスを効率化します。

X、Reddit、ブログ、レビューサイト、Instagramのユーザーリストを利用することが可能です。特定のセグメントに関する構築、適用、除外が可能となり、精度の高い結果を素早く得ることができ、調査に要する時間を大幅に節約できます。

また、ブレインパッドでは、国内のZ世代や母親など異なる属性セグメントを特定するための検索テンプレートの提供を開始しました。主要言語に対応する英語、ドイツ語、フランス語などの検索フィルターも組み込まれており、国際的な調査にも柔軟かつ効果的に対応できます。

※調査対象が定まらない場合にはブレインパッドであらかじめ設定しているものを使えます。

ブランドウォッチコンシューマーリサーチに搭載されているソーシャルパネルの利用メリット

  • 迅速な仮説構築と詳細な結果取得
    Brandwatchダッシュボードからワンクリックで作成できるソーシャルパネルを使用することで、消費者に関する最新のトピックに基づいた仮説をより迅速で詳細に結果を得ることが可能です。すばやく洞察を得ることができ、調査にかかる時間と労力を効果的に節約できます。
  • データ量と検索回数に制限がない
    ブランドウォッチのシステムはデータ量や検索回数に制限がないため*、従来の手法では難しかった大規模なソーシャルパネルを構築することが可能です。これにより、包括的なデータセットを利用でき、他の調査に比べてより正確で詳細な情報を取得できます。
  • コスト削減と予算の効果的な活用
    ソーシャルパネルの採用により、従来の手法に比べてコストを節約できるだけでなく、予算を他の重要な活動に効果的に回すことができます。これにより、継続的な市場調査やキャンペーンにリソースを充てることができ、より費用対効果の高い運用が可能です。


*無制限機能について

Brandwatchはクラウドサービスなので、システム負荷状況によっては分析が実行できない場合がございます。

まとめ

本記事では、ソーシャルデータを駆使し、興味、性別、年齢、フォローされているアカウント、そしてオンライン上で話題になったトピックに基づいて、革新的な消費者パネルを作成する手法に焦点を当てます。この新たなアプローチにより、従来のように決められた質問数に縛られず、ユーザーグループとそのオンライン行動を自由に探ることが可能です。

この機能の無料デモにご興味のある方は、下記のリンクからお問い合わせください。

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