導入企業3社が活用事例を特別公開!(「Probance Day 2016」講演レポート)
BtoC向けマーケティングオートメーション(MA)プラットフォーム「Probance(プロバンス)」初の単独イベント「Probance Day 2016」を2016年12月8日に、御茶ノ水ソラシティカンファレンスで開催しました。
Probance開発元のプロバンス社 CEO エマニュエル・ドゥエム(Emmanuel Duhesme)が来日したほか、Probanceのユーザーであるコーセープロビジョン株式会社、株式会社ゲオ、株式会社インテリジェンスを登壇ゲストにお招きしたこともあり、当日は100名を超える多くのお客様にご参加いただきました。ご参加いただいた皆様には厚く御礼申し上げます。本記事では当日の模様をダイジェストでお伝えします。
世界中を探して見つけた、理想のマーケティングオートメーション
セミナーはブレインパッド代表取締役会長 草野 隆史の挨拶からスタート。草野は「Predictive(予測)」というキーワードを用いて、当社がProbanceを取り扱うことになった経緯を紹介しました。
「われわれがお客様に提供したかったのは、膨大なデータを分析し、次の顧客行動を“予測”して、最適なコミュニケーションへと導いてくれるソリューションでした。この要件を満たすMAプラットフォームを世界中から探し、選んだのがProbanceだったのです」。
現在、ブレインパッドにはプロバンス社の開発者が数名常駐するなど、日本市場のユーザーニーズに応えるべく強固なパートナーシップを築いています。「本日はそれら取り組みの成果をぜひご覧いただきたい」と挨拶を結びました。
Probanceは「3秒で興味を引き、15秒で導く」時代のMAプラットフォーム
続いて、プロバンス社 CEO エマニュエル・ドゥエム(Emmanuel Duhesme)が登壇し、Probanceの設計思想と海外でのユーザー事例を紹介しました。
エマニュエルは近年の顧客行動をこう説明しました。「活動的な顧客は1日平均250件近くものメールを受信すると言われています。そのため、メールの件名だけで読む/読まないかを3秒で判断し、メール本文からWebに遷移する/しないを15秒以内に判断しているとも言われています。顧客はとにかく時間がないのです」。
このような条件下では「顧客がもっとも興味のある内容を予測し、それを最適なタイミングに届ける」コミュニケーションが重要となります。エマニュエルはそれを「Predictive Marketing Automation」というキーワードで語り、これがProbanceの設計思想であると述べました。「Probanceは、顧客の興味を引きつけ最適なタイミングでコミュニケーションを行うために必要な機能をすべて実装しているのです」。
訪問者数85%増!イタリア大手WebメディアでのProbance導入事例
エマニュエルは海外ユーザー事例として、イタリアの大手出版社Mondadori社の事例を紹介しました。同社のWebメディアには月間2,000万人もの訪問があり、Probanceは同社の主要15メディアのニューズレター配信に活用されています。
Probanceは顧客のWebトラッキングデータに基づき、もっとも興味のあるコンテンツを予測し、それをメール件名と本文内に自動挿入する機能を提供しています。この機能を活用した結果、同社のWebメディアへの訪問者数は85%増加、自動化による人員削減で運用コストは71%減少、顧客1人をWebメディアへ誘導するのにかかるトータルコストを63%減少するなど、目覚ましい効果が現れています。
「Mondadori社のメールマーケティングを100%自動化できたことが最大の成果」とエマニュエルは述べました。現在、Mondadori社のニューズレターは顧客の興味を予測した内容のみで構成されており、配信オペレーションも100%自動化されています。エマニュエルは「これらの事例は未来の話ではなく、今すでに実現しているもの」と強調し、講演を結びました。
「ヨーロッパ発」MAプラットフォームの強みとは?
続いてブレインパッドの林が登壇し、国内のMA市場におけるProbanceのポジショニングを説明しました。
ProbanceはBtoCビジネスに特化したMAプラットフォーム。もともとデータベースマーケティングを支援するソリューションとして開発されたため、何億件、何十種類というデータを扱ってもクラウド上でスムーズに稼働することが特長です。
業界内でも珍しいヨーロッパ発のソリューションという点について、林はこう説明しました。「アメリカ発のソリューションは、他国向けにローカライズしないことが多く、アメリカのトレンドに合わせてくださいというスタンス。日本発のソリューションは日本市場にはフィットするが、逆に世界のトレンドを反映していないことが多い。Probanceはその中間ともいえるソリューションで、EUという共同体の中で各国のマーケティングトレンドをうまく反映してアップデートしていきながら、日本市場のニーズにも積極的に応えていく意思を持っています。」
Probance国内ユーザー企業3社の担当者が登壇!
「マーケティングオートメーション活用事例」を特別公開
続いてイベントのメインコンテンツである、Probanceユーザー企業3社よる活用事例のセッションに移りました。
各業界を代表するリーディングカンパニー3社のマーケティングオートメーション事例は大変に興味深いもので、Probance導入により得られた目覚ましい成果やその運用体制には多くの参加者が熱心に耳を傾けておられました。
■ コーセープロビジョン株式会社
「通販限定の化粧品『米肌』における顧客コミュニケーションの最適化とは」
コーセープロビジョン株式会社 事業推進部 遠井 秀憲氏
■ 株式会社ゲオ
「店頭感覚で作品をおすすめ!コンテンツマーケティング担当もよろこぶ!?マーケティングオートメーション」
株式会社ゲオ 事業企画部 マーケティング課 鈴木 健生氏
■ 株式会社インテリジェンス
「One to Oneマーケティングの実践でCV数が1.8倍に。転職支援サービス『DODA(デューダ)』での活用事例」
株式会社インテリジェンス Worksディビジョン マーケティング企画統括部
メディアプロデュース部 CRMグループ マネジャー 西澤 知典 氏
マーケティングオートメーション成功の要諦は「継続すること」
最後の登壇者は、ブレインパッドの東 一成。東はこれまで携わった数々の顧客事例に基づき、マーケティングオートメーション成功の秘訣について紹介しました。
「もっとも大事なのは継続すること」と東は言います。「昨今のバスワードである『マシンラーニング』『AI』『ビッグデータ』という言葉の本質は、2000年頃から言われ続けてきた『大量データを利用した予測分析による収益改善』ということとなんら変わりはありません。『キャンペーンマネジメント』『マーケティングオートメーション』といったワードも同様で、その本質は『CRMの最適化』に他ならないのです」。
しかし、「バズワードが生まれるたび多くの企業がそれにトライするものの、成果が出ずに人材もノウハウも霧散してしまうケースがほとんど」と東は指摘します。「だからこそ、継続的に取り組み、『ピンとくる感覚』を組織内に蓄積することが、最終的には競争優位につながるのです」。
東は、ブレインパッドは創業当初からデータ活用によるビジネス創造と経営改善に向き合ってきた企業であると述べ、「10年以上にわたり積み上げてきた成功事例、豊富なノウハウ、そしてProbanceをはじめとするソリューションの提供により、顧客企業のマーケティングプロセスの改革に今後も取り組んでいきたい」と講演を締めくくりました。
日本市場におけるProbanceの本格スケールを予感させる1日
セミナー終了後は、登壇企業と参加者のコミュニケーションの場となるよう、懇親会を開催させていただきました。登壇者に熱心に質問をする参加者もおられれば、逆にプロバンス社CEO エマニュエルは日本企業におけるマーケティングの課題を参加者にヒアリングするなど、活発な意見交換がなされました。
Probance初の単独イベントが成功に終わり、参加者からは早くも次回の開催のご要望を多数いただいております。日本市場におけるProbanceの本格スケールを予感していただける1日になったのではないかと思います。
ブレインパッドでは今後もProbanceを活用したマーケティングオートメーションの事例やノウハウを積極的に提供していきますので、どうぞご期待ください。
(終)
・取材日:2016年12月8日
・本記事は2016年12月8日に開催された「Probance Day 2016」の内容を編集した講演レポートです。
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