COLUMN

アフターコロナでMAを見直す3つの着眼点

こんにちは、マーケティング・オートメーション(MA)ツールのプロダクトマネジャーの伴野です。

昨今、コロナパンデミックによってあらゆる人の行動がデジタル化し、オンラインビジネスが急速に進展しました。特にMAの分野ですと、デジタルデータを活用し、顧客との接点をいかに多く持ち、不特定多数の顧客へ大量なメッセージを一斉配信する事で、売上向上に結びついた企業も多かったと思われます。しかしながら、コロナが収束するにつれて、そのような状況が続かなくなっている(”配信量だけに頼れない”)と、MAのリプレースを検討している顧客やMAベンダーの関係者からお話を聞く事も多くあります。そんな中、アフターコロナによってビジネス環境はさらに変化していき、今後はより一人ひとりに寄り添った質の高いパーソナライズメッセージが必須条件と見ております。


アフターコロナでMAをリプレースするタイミングとして、ツールの費用対効果の見直し、ビジネスの成長に伴うマーケティングニーズの変化、社内システム環境の変化(ERPやECの刷新)なども含まれている事になるかと思います。

そこで、アフターコロナにおけるMAのリプレースを検討する際に考慮すべき重要なポイントを3つご紹介します。

1.  ツールの費用対効果の見直し

単純にシステム利用料金だけでは比較せず、アフターコロナもエンゲージメント強化(顧客との関係性強化)に期待できるかがリプレース時の確認事項となってきます。

アフターコロナの顧客との関係性が変化

コロナの状況下でデジタルソリューションが普及し顧客接点が増えた中、過度な顧客への接触が高まりました。その中で顧客へ不快感を与えていないか確認する事が重要になります。
  

確認すべき指標(参考): 

1.会員の退会率 やオプトアウト率(メール購読者の解約率)が上昇している
2.
メッセージの1配信あたりの売上(売上/配信量)が低下している
3.アンケートの回答率が低下している

上記指標が悪化している場合は、メッセージの配信量や質をコントロールする必要がでてきます。リプレース時には、配信量の調整のし易さ(対象者の除外条件の設定)や、一人ひとりへのメッセージの質を上げるため、メッセージ内に差し込むコンテンツの柔軟さ(パーソナライズメッセージの調整のし易さ)が求められます。

2. ビジネス環境の変化に対応

ビジネス環境の変化に応じて、運用担当者が柔軟に施策を回せているか?またツール自体の利用料金も柔軟に対応できているかもポイントになります。

内製化できているか?

アフターコロナは、顧客への訴求内容やターゲット層も変わってくるかと予想されます。 また行動規制が緩和されたことにより店舗ビジネスが再び活発になってくるため、店舗に通う顧客層に対しても柔軟に対応する必要がでてきます。このような状況変化に、迅速かつ柔軟にMAを運用する体制が必要になってきます。

ツール選定ポイント

1.情シスやパートナー企業に頼らず、セグメント(ターゲット条件)を柔軟に変更できるか?
2.コンテンツ(訴求内容)の作成や更新がしやすいか? 
3.ビジネス環境の変化に伴いデータを柔軟に連携および更新できるか?

スケーラビリティ

アフターコロナのビジネスの成長に合わせて、柔軟な機能拡張やシステム利用料金の設定が可能であるか?

1.顧客数やメッセージの配信量の増減においてシステム利用料金を柔軟に変更できる
2.必要な機能のみに限定し、利用可能である
(コロナ中に試した結果、必要な機能のみに投資する事でROIも高まる)
3.リプレースのリスクを回避するため、スモールスタートができる

3. 社内システムの環境変化

最後に、アフターコロナのデータ管理はますます重要となってきます。デジタルトランスフォーメンションが進み、取り扱うデータ量が増え、さらに煩雑性が増してきます。MAリプレース時に以下のような観点でツール側でもデータ管理の配慮がされているか確認してみましょう。

 データの品質管理

1.配信対象者をしっかり一意に管理されている(誤って重複配信はされない)
2.メッセージ内に不要な情報(商品マスタの更新漏れ等)が差し込まれないための仕組みがある
3.テスト配信で本番に近い形で確認できる(テストのし易さ)

 データのプライバシー

プライバシー規制(GDPRなど)にそって、データの保護の観点が考慮されている。

1.顧客には個人データを消去される権利があり、必要に応じて個人データを削除できる
2.個人データの侵害をすぐに報告する体制がある

まとめ

アフターコロナにおいて、ビジネス環境の変化、それに伴うマーケティングのニーズの変化に迅速に適用できるような仕組み作りが益々重要になってくるかと思われます。MAの見直し(リプレース)のポイントとしては、以下3つについてもご検討頂ければと思います

1)”顧客との関係性を健全に維持できそう”
2)”自社で迅速に内製化できそう”
3)”データに配慮し、安全に使えそう”

株式会社ブレインパッド プロダクトビジネス本部
マーケティングオートメーション(MA)ツール「Probance」プロダクトマネジャー 伴野雅弘

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