イベント通信
2019年8~10月度の公開講座開催レポート
2019年09月09日
みなさん、こんにちは。
プレインパッド教育講座事務局の摂待(せったい)です。
いよいよ10月を迎え、今年も残すところあと3ヶ月をきりましたね。
冬に向けて本格的に涼しくなる時期ですので、くれぐれも体調に気をつけてお過ごしください。
さて本日は、8月から10月にかけて開講された「データサイエンティスト入門研修(公開講座)」の開催レポートをダイジェストでお送りします。
この期間では下記の4講座が開催され、多くの方にご参加いただきました。
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1.初学者でも理解できる「データサイエンス」のエッセンスを学ぶ
これからはじめるデータサイエンス入門
8月に開催した同研修は、12名の受講者に参加いただき、そもそも「データサイエンスとは」という疑問に答えるところから始まり、データを活用した問題解決プロセス、データを集計・可視化するテクニック~総合演習までリアルなデータサイエンスの現場の空気を感じていただける研修プログラムとなっています。
データ分析というと、統計モデルや機械学習などの難解なアルゴリズムを思い浮かべる方が多いのですが、ビジネス現場で最後の最後で助けてくれるデータ分析手法というのは実は可視化だったりします。
講座では、ビジネスパーソンに最も身近なアプリケーションである「エクセル」を活用して、データを成形し、集計・可視化するプロセスをさまざまなテーマとともに解説・実践してきました。
研修カリキュラム概要:
■ データサイエンス概論
・分析のフレームワーク(PPDACサイクルの活用)
・具体的な問題解決アプローチ
■ 基礎的な関数の使い方
・ピボットテーブル、ピボットグラフの使い方
・ミニ演習
■ 総合演習
【テーマ例】コンビニのレシートデータの分析に基づく、売上向上のための施策提案
・ビジネス課題の抽出・整理と分析設計
・データの加工
・データの可視化と結果考察
・分析結果に基づく施策提案(発表)
総合演習まで含めるとアッという間の1日間の講座ですが、受講者の受講後の感想を見ると、実際に手を動かしてデータを集計・可視化し、そこから課題発見をしていくプロセスは、とてもエキサイティングで充実した研修になったようです。
受講者の感想:
• 本研修を入り口として、最終的にどのようなことができるようになることを目指すのか、説明が丁寧でイメージしやすかった(男性・20代、ITエンジニア)
• 座学中ではできそうだと思っていたことでも、実際に手を動かしてみると難しいことを痛感できた。うまくいかなかったことに対するコメントなども丁寧で、今後につなげやすいと感じた(男性・20代、企画職)
• 大事なポイントを明確にしてくれていたので話が聞きやすかった。(女性・30代、企画職)
「これからはじめるデータサイエンス入門」は今年から始めた講座です。
「データサイエンス」というと何となく仰々しいイメージがありますが、今後のビジネスパーソンにとってデータをもとに集計・可視化、モデリングなどを行い、何かしらに生かしていける能力は非常に重要になってくると言われています。
データサイエンティストになるつもりはないけど、これから学習を始めたいという方には打ってつけのカリキュラムとなっています。ぜひ受講をご検討ください。
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2.SQLでデータ分析を実践する2日間
SQLによる集計・分析
9月度の研修では14名の受講者に参加いただき、SQLの基礎的な動作や仕組み、アソシエーション分析やデシル分析といった応用的な分析手法のアプローチの紹介から総合演習まで熱い2日間の研修が繰り広げられました。
ほとんどの方がお仕事や資格試験などでSQLに触れた経験があるようでしたが、総合演習になると、実際のビジネスケースを前にSQLが書ける人も、分析設計とデータ操作との格闘で思うような結果が出せず、だいぶ苦労をされている様子が印象的でした。
研修カリキュラム概要:
・データ分析におけるSQLの位置づけ
・データベースの基礎知識
・SQLによる基本操作(SELECT文の学習)
・分析の現場を想定した各種指標の集計
推移:ユーザ数などの日別推移集計
利用:平均登録数/利用日数集計
属性:性年代別集計、など
・より高度な集計
・SQLを使った分析例
・総合演習
現場の分析プロジェクトを想定して本格的な総合演習
当研修では、2日目の集大成としてビジネス現場での本格的な分析プロジェクトを想定した分析演習が実施されます。
テーマは「スマートフォンアプリの利用活性化プロジェクト」です。グループ毎にスマートフォンアプリの利用活性化の仮説を立案し、ロジックツリーを組み立てて分析の設計をしていきます。このロジックツリーを作る目的は、以前にもブログでご紹介したことがあるかもしれませんが改めてご説明します。データ分析には必ずデータ分析の目的が必要になる訳ですが、データを分析しているうちに、目的を見失ったり、データ分析と全く無関係な項目の分析に着手してしまって、最終的な結果がまとまらないという問題が発生しがちです。
よって、データ分析の構造や優先順位を明確化するための設計図が必要になるのです。
ロジックツリーをベースにして問題解決のための課題や注力ポイントへと徐々に肉薄していきます。このデータ分析の方法がマスターできると、同じようなビジネス課題にあたったとき、問題解決の糸口を見つけやすくなるでしょう。
受講者の感想:
• SQLの書き方を復習できただけでなく、分析手法の具体的な学習とその発展まで体験できたのでよかったです。(男性・40代、エンジニア)
• 具体的に手を動かして、SQLを書くなどできたので、とても勉強になりました。(男性・30代、エンジニア)
• 分析の手法・着目するべき点・注意するべき点など、必要な知識を得ることができました。(男性・20代、企画職)
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3.広範な“統計解析”の知識を3日間の研修に凝縮
Rによる統計解析
統計学、統計解析の書籍で学習したことがある方はご存知かもしれませんが、統計解析やデータ分析の対象領域は非常に広範で、しっかり読んで理解しようとすると、理解するまでに数ヶ月間かかります。それらの広範な知識を3日間(20時間)に凝縮してお送りするのが当社の研修です。
研修カリキュラム概要:
・データの集計・加工
・データの可視化
・統計的仮説検定
・回帰分析/ロジスティック回帰/クラスター分析/アソシエーション分析/時系列分析
当社の研修カリキュラムは、市販書籍では挫折しやすい「統計的仮説検定」や「回帰分析」などの知識をできるだけ数式・難しい用語を使わずに説明しているのが特徴です。
また多くの人が何となく疑問に思っていたことを、わかりやすいビジュアルとともに学習いただけるのも、当社が大切にしていることの1つでもあります。
プログラミング言語の習得が主体ではなく、統計解析の理解を深めるツールとして活用
研修では、統計学的な「ものの見方」をR言語という強力な統計解析言語を使って深めていくというアプローチで進んでいきます。初日の段階ではプログラミングに苦労する方も多いのですが、3日目にはR言語で効率的にデータを可視化するテクニックを身に着けて、プレゼンテーションで発表いただけるまでになります。
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4.徹底的に学ぶ機械学習の「識別(分類)」モデルの考え方
機械学習による問題解決実践
本研修では、機械学習モデルの考え方を「識別(分類)モデル」を題材にして徹底的に学習していただきます。今回は、29名の受講者に参加いただきました。
世の中に使われている機械学習モデルの多くは教師あり学習の「識別モデル」に分類されます。本研修の特徴は機械学習を行う上で知っておきたい概念とプロセスについて、初学者にもわかりやすく丁寧に説明させていただく点です。
機械学習プロセスで攻略すべき具体的な問いの例:
1. 機械学習モデルの目的は何か(目的設定)
2. どんなタスクをターゲットにしたモデルを作るか(教師データ)
3. どうやってモデルの正しさを担保するか(交差検証・分割検証)
4. 機械学習モデルの正確を決める(パラメータ設定)
5. 何を評価基準とするか(評価指標)
- 機械学習の本質を理解する
研修開始から数時間ほどで、機械学習の一通りのプロセスを全ての受講者が機械学習モデルの分類モデルを作ることができるようになります。
講義パートの最後のまとめでは、講師からの機械学習を学習しはじめた人が犯しがちな誤った学習についてアドバイスが飛びます。
「機械学習の学習でまず習得してもらいたいことは、この基本プロセスを理解することです。そうでないと、様々な学習アルゴリズムやその構造を理解できたとしても、その特徴や強みを生かせなくなります」
この研修で扱う機械学習アルゴリズムは、「サポートベクターマシーン(SVM)」がメインですが、この考え方は他のアルゴリズムでも共通の知識です。当然ながら 研修で習ったことを業務で生かしてもらうという視点だけではなく、その後、受講者が学習を深めていくための指針やヒントを与えられるように講座カリキュラムを構成しています。
後半パートでは理解をさらに深めるためのグループワークを行ない、機械学習モデルを構築するトレーニングを重ねることで、機械学習を使いこなす感覚を養います。
受講者の感想:
• 機械学習でデータ分析をする際にどういうことに注意が必要で、どういうところに苦労するのかが体験出来てよかったです。 また、ビジネスに生かす部分をチームで検討できたのは大変良かったです。(男性30代、エンジニア)
• 2日間という短い期間の中でちょうどよい学習内容かと思う。演習中心で自身および、チームで考えることにより理解を深めることができた。(男性40代、IT企画)
• データ分析だけではなく、改善策まで含めたグループワークがあり、具体的な使い方がわかった。(男性20代、企画職)
なお、「機械学習による問題解決実践」は、平日開催の研修だと参加が難しいという社会人向けに「土曜日コース」を不定期で開講しております。
詳しい日程は当社人材育成サービスのサイト上でご確認くださいませ。
開講スケジュールはこちらからご確認ください。
https://school.brainpad.co.jp/schedule
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5.ディープラーニングの技術的背景から実践的活用シーンの紹介までをカバー
Pythonではじめるディープラーニング実践:画像解析入門
講座の概要
音声・画像・動画認識や自然言語処理の分野で高い精度を誇るAI技術の「ディープラーニング」について、ビジネス課題の解決を目的にどのようにアプローチしていくのかを講義と実践を通じて、1.5日間の研修で学んでいきます。
受講対象としては、これから本格的にビジネス現場で機械学習のモデルを実装したりデータ活用を推進していく方々を想定しており、実務経験豊富な講師からインターネットや市販の書籍では手に入らないような価値のある情報や知識を得られることが、本講座の最大のアピールポイントとなっております。
講座の具体的内容について
本講座のアジェンダですが、以下の内容となっております。
1.機械学習入門
2.ソフトマックス回帰モデル
3.ニューラルネットワーク
4.ニューラルネットワークを用いた画像認識演習(ハンズオン)
5.畳み込みニューラルネットワーク
6.畳み込みニューラルネットワークを用いた画像認識演習(ハンズオン)
機械学習の概論から始まり、ニューラルネットワークの一種で最も基礎的なソフトマックス回帰モデルでイメージを掴んでいただき、
ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワークへと内容は発展していきます。
ディープラーニングは先端技術であり少し高度な内容も扱いますが、
座学だけでなく実際に手を動かす実践的な演習も確保しているため、
とても理解しやすかったという声を頂戴しております。
また、講師は最新技術論文などを読んで技術的なバックグラウンドも含めてカバーしているため、
実務レベルの高度な質問についても納得のいく応答ができるのはもちろん、
説明についても、初学者でも理解できるようわかりやすい事例を用いるなど、伝え方にも工夫を凝らしています。
受講者からの感想
• 内容が表面的でなく、講師が実務や数学的な知識をバックボーンに講義を行ってくれたので理解が深まった(40代男性)
• 分かりやすく、とても楽しく講義をしていただいた。また技術についての理解も深いので、予備知識をとても多く話していただいた(20代男性)
• 受講前はCNNの畳み込みのフィルターをどのように設定すればよいか等曖昧であったが、それについても説明していただけてよかった(30代男性)
• とても質問しやすい雰囲気であり、また質問に即座に回答いただけたため満足です(20代男性)
• 講義内容の説明だけでなく最新の機械学習の情勢を踏まえたコメントや、実体験をもとにした話が多く、テキスト内容以上のものが得られた。(20代男性)
1.5日という短期間で行う講座ではありますが、
機械学習やディープラーニングを実務で使いたいという方達にご満足いただける、充実の内容となっております。
弊社の研修を実務への足掛かりにしていただければ、我々としても大変うれしく思います。
なお、次回以降の開講スケジュールについては、こちらからご確認ください。
https://school.brainpad.co.jp/schedule
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いかがでしたでしょうか。
当社がご提供する講座の特徴は、 データ分析をビジネスで実践する力を養えることです。
そのため、講座構成はカリキュラム全体の過半数がグループ演習となっています。
Kaggleや一般のデータ解析コンペティションでは味わえないブレイクスルーを体験できること間違いなしてです。
普段、データ分析の学習をしていて、何となく達成感やビジネスとの繋がりが体験できずにつかめずに悶々としている方、ぜひ当社の研修プログラムをご利用ください。
それではまた。