受講生の声
現在の業務について教えてください
私は現在、データ利活用をグループ横断で推進する組織に所属しています。
既存業務の改善やAIリプレイスをミッションとする一方、グループ内の部門間データ連携による新規ビジネス創出もミッションとしています。 ビジネスの最前線となる現場が納得し、価値を共感してもらえるようなデータ利活用を実現することが組織の目指すべき姿となります。
10数名が所属する当部署では、役割別にプロジェクト単位でチームを編成しています。
主な役割は以下の3つとなります。
・実際にデータを分析するデータサイエンティスト
・ビジネスサイドと連携するビジネスアナリスト
・プロジェクトマネージメントをするPMO
(PMO:プロジェクトマネジメントオフィスの略。プロジェクトの統括的な管理やサポートを担う。)
上記の役割の内、私は現在ビジネスアナリストの役割を担っていますが、将来的にはデータサイエンティストを目指しているため、プロジェクトによってはデータサイエンティストの役割を担うこともあります。
このように、役割や機能を明確に分けてプロジェクト毎にバランスよく担当者をアサインする方法は、部署の立ち上げ当初から行われていたわけではありません。データ利活用プロジェクトを遂行する中で編み出した、私たちにとって効率的かつ柔軟な方法であると思います。特にデータ利活用はやってみないと具体的なゴールが見えない面もあるので、プロジェクトメンバーの役割を明確に定義することが重要です。
そこで、私たちは、プロジェクトごとに優先順位を立てて担当するようにしています。
その優先順位の考え方には大きく3つあります。
1.経営視点からみた優先順位
ビジネス上のポテンシャルがあり、データ利活用によりビジネスを成長できる可能性があるか
2.データという視点からみた優先順位
遂行する事業においてデータ利活用が進んでいるか
3.部署のメンバーそれぞれが、対象とする課題について「事業貢献」を感じられるか
―――最後の「部員個々人がデータ利活用による効果を感じているところ」は、自由度があってやりがいのある職場ですね。
はい、データ利活用はクリエイティブに取り組まなくてはならない面もあるので、業務を自由に進められることも必要だと思います。ビジネスにおけるデータ利活用の特性を理解し、それに応じた柔軟な働き方を実現できていることもあり、組織の中長期的なゴールである「小さな成功事例の積み上げ」が実現できています。
特に社外向けの成功事例には、部として手応えを感じています。
この事例は、既存業務のリプレイスではなく、ビジネスの現場にとって新しい武器としてデータ利活用を実現することができたからです。データ利活用の有益性の高さが、ビジネスの現場で受け入れられた成功事例となっています。
これからも、社内外問わずにグループ全体にとって付加価値のあるデータ利活用を推進していきたいです。
これまでのデータ分析との関わりについて教えてください
私の前職は、戦略ビジネスコンサルタントでした。
前職時には、エクセルを活用したデータ集計や、KPIをブレークダウンしたスコアリングなどのデータ活用を経験してきました。
データ分析で見出したインサイトをもとに、大きなビジネス企画を立案することができる楽しさがある一方、このデータドリブン的な発想を経営的な観点から実現する推進力がなければ、せっかくのデータ分析を生かしきれない、と感じる案件もありました。当時の私はコンサルタントという、あくまでも第三者的な立場であったため、顧客のビジネス内部まで踏み込むことができず、非常にもどかしい気持ちを抱えていました。
そこで、自身がビジネスの内部に入り込み、かつ自身のデータ利活用スキルをより高めることができれば、データ分析を活用しもっと面白いことができるようになると確信し、転職することにしました。
プログラミングに関しては、大学の専攻が土木工学ということもあり、C++の経験がありました。
また、社会人になってからは独学を機会学習関連の本を読み、現在の業務で機械学習ソフトウェアを使ったりしているので、機械学習に対する基本知識は持ち合わせています。ただ、後述しますがデータ分析理論を自在に操れるようになるために、体系的な知識インプットの必要性を感じていました。
受講のきっかけを教えてください
キャリアプランとしてデータサイエンティストを目指していることから、上司に研修の受講を推奨されました。また、データサイエンティスト育成向けの研修環境が社内にまだ整備されていないこともあり、同僚から勧められたブレインパッドの講座を受けることになりました。
受講して学ばれたこと、学んだことを実感された具体的なエピソードを教えてください
私は今回3つの講座を受講しました。「SQLによる集計・分析(以下、SQL講座)」、「Rによる統計解析(以下、R講座)」と「機械学習による問題解決実践(以下、ML講座)」です。業務時間中の受講であること、また会社のお金で勉強させていただくことを念頭に、受講にあたって4つの目的意識を持って臨みました。
1.体系的な知識を得る
先述の通り、社内に研修環境はありませんが、同僚のデータサイエンティストと知識を共有できる環境ではあります。
今回の受講を終えてから、同僚のデータサイエンティストから受けるアドバイスに対する自分の理解が早くなったことを感じました。これは、今回の受講により、私に体系的な知識が身に付いたためであると思います。
2.プロジェクト感覚を身につける
今回受講した講座では、実際に手を動かし、プロジェクトを回す感覚を体験することができました。
この体験をもとに 、自身の成長を感じたのは、実際の業務においてプロジェクトに対する工数見積もりやその実現可能性を、作業の着手前に判断することができた時です。
ブレインパッドの講座では、体系的な知識の習得と実際に手を動かすことができた点に満足しています。つまり、最終的に業務に近い形でアウトプットするところまでを体験できたことで、実際の業務とデータ分析作業をリンクすることができました。
ただ、ML講座に関しては、今の私のスキルでは、正直2日間では時間が足りなかったと感じました。機械学習を活用したプロジェクトを実務で主担当として担うには、まだまだ研鑽が必要だと感じています。
3.データ活用プロジェクトにおける関係者とのコミュニケーション
私は元々コンサルタントとしてビジネスサイトで働いていた経験があるので、ビジネスドメインに関する知識やコミュニケーションには不安を感じていませんでした。
・対データサイエンティスト
同僚のデータサイエンティストとのコミュニケーションにおいて、受講した効果を強く感じました。
データ分析や機械学習の一連のプロセスやコーティングの概要を理解したうえで話をすると、同僚の話している内容を理解できるようになったことは当然ですが、私から「さらに、このような事はできないか?」というような分析プロジェクトの提案や「こういう可視化の方法があります」というような知見の提供ができるようになりました。受講前と比較すると一歩踏み込んだ質問や提案を私の方からできるようになり、それに応える形でアドバイスや意見をもらえることで、コミュニケーションが高度化したと実感しています。
・対情報システム担当者
私自身の社内データに対する理解が進むと、より円滑なコミュニケーションが実現すると考えています。分析のためのデータ理解は、実際の業務で経験してみないとなかなか進まないと私は感じていますので、これから時間を掛けて取り組んでいかなければならないという課題はあります。
4.社内に研修プログラムを残したい
受講前から必要性を感じていましたが、今回の講座を受講してみて体系的知識の有無がプロジェクトの滑り出しに影響を与えることを体感したため、社内にもデータサイエンティストの研修プログラムをつくっていきたいと思います。
今回、3つの講座を連続受講されましたが、いかがでしたか?
連続した受講であったため非常にボリュームがありましたが、私には良かったと思います。
その理由は、前の講座で学んだことをそのまま次の講座で生かすことができたためです。分析で使用する言語は異なるものの、分析プロセスの考え方や最終的なアウトプットのための分析設計の考え方は共通であると思います。講座を連続で受講することによって、SQLでまずやって、次にRでやって、という形で何度も何度も分析プロセスを回すという感覚を身に付けることができました。業務上の時間が許せば、連続受講を強くお勧めします。
実際に講座で一緒にグループワークをしたメンバーも、「学んでもすぐに忘れてしまう(実践しないと身に付かない)」と言っていました。短期間で何度も何度も演習を回すことが定着の早道かもしれません。私の場合、連続受講の他に業務ですぐに実践できる環境であることも、受講内容を定着させるために恵まれていた要素なのかもしれません。
最後に、これから受講される方へ「受講の心構え」を教えてください
せっかくの学びの場なので、目的意識をもって受講されることをお勧めします。
講座で一緒に作業をしたグループの中でも、目的意識をもった方の方が授業内容の吸収が早く、学んだ考え方を実践するためにどうしたらいいのかを考えられていたため、キャッチアップの早さを感じました。
ブレインパッドの講座には、講師の他にTA(ティーチングアシスタント)が複数いらっしゃったため、自分が望むデータ分析を行うために、分からないことや引っかかっていることを実際に作業しながらその場で画面を共有しながらアドバイスをもらえた環境も、目的意識を持っていたからこそ有効に活用できると思います。
私の場合は、講座を受講するたびに学んだ内容を振り返るようにしていましたので、受講目的を明確に持つことも振り返りのしやすさにつながったと思います。
※S・M様が受講した3つの講座に関して、「SQL講座」について詳しく知りたい方は『SQLによる集計・分析』を、「R講座」に関しては「Rによる統計解析」の後継講座『現場で活かせる統計解析実践』を、「ML講座」に関しては『機械学習による問題解決実践』をご覧ください。
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