ブレインパッド、高速分散型予測エンジン「Skytree Server」の提供を開始
〜マシンラーニングの先進企業 米・Skytree社と販売代理店契約を締結〜
データ分析および関連サービスを提供する株式会社ブレインパッド(本社:東京都港区、代表取締役社長:草野 隆史、以下ブレインパッド)は、マシンラーニング(機械学習(*1))ソフトウェアの先進企業であるSkytree, Inc.(本社:アメリカ、CEO:Martin Hack、以下Skytree社)との販売代理店契約の締結により、Skytree社が提供する高速分散型予測エンジン「Skytree Server(スカイツリー・サーバー)」の提供を開始いたしました。ブレインパッドは、日本国内における同社のプレミア セールス パートナーとなります。
ビッグデータ活用の先進国であるアメリカでは、絶え間なく増加し続けるデータをリアルタイムに処理するためのテクノロジーが次々に生み出されております。
既に、アメリカではビッグデータを効率的に蓄積・処理するためのHadoop(ハドゥープ、大規模データの分散処理基盤(*2))がコモディティ化(*3)していると言われております。そのため、次に企業の競争優位性を決するテクノロジーとして、Hadoop環境にあるビッグデータを用いた、高速かつ高精度な予測分析が注目されています。
この高速かつ高精度な予測分析のテクノロジーは、従来のレコメンドの枠を超え、故障予測・異常検知などの新たな領域への活用が進んでいます。
Skytree Serverは、「Hadoop環境の上で動くエンタープライズ向け機械学習エンジン」の商用化に成功した数少ないソフトウェアとして脚光を浴びており、これまでに類を見ない予測分析の速度と精度から、多くのグローバル企業の収益改善や危機管理アプリケーションのエンジンとして採用されています。
■Skytree Serverの特徴と優位性
〜大規模データを用いて高速に生み出される高精度なモデルを用いた予測分析〜
高精度な予測分析を行うには、当然ながら、できる限り直近までのデータを用いることが望まれますが、従来の技術では、データの処理・分析にある程度の時間を要するため、数日前までのデータしか分析に用いることができませんでした。同時に、最近では取り扱うデータが膨大になる傾向があり、処理・分析により多くの時間がかかるというジレンマも生じています。
これに対しSkytree Serverは、Hadoop環境上で動作し、サーバ台数に比例して処理速度が線形にスケールします。従来の技術では、現実的な時間内に処理することが不可能であったペタバイトサイズ(*4)のデータに対しても、Skytree Serverの台数を増やすことで、速度を落とさず処理できる点が最大の特徴です。そのため、対象となるデータが膨大であっても、出来る限り直前までのデータを使用して高精度の予測モデルを生成することが可能となり、予測分析の精度を飛躍的に向上させることができます。
Skytree Serverが有するこの機械学習エンジンとしてのスケーラビリティ(*5)は、さまざまな業種から注目されており、商品アイテムのレコメンド機能(*6)の改善はもちろんのこと、電気・ガス・通信などライフラインの故障・事故の発生予測や、金融業におけるフラウド(不正)検知などの危機管理にも活用されています。
■Skytree Serverの海外での主な導入事例
・通販事業等における、レコメンドの高速化によるクロスセル・アップセル
・金融業等における、フラウド(不正)検知などのリスク低減
・通信業等における、故障予測と予防メンテナンスの最適化
・エネルギー関連企業等における、ネットワークの最適化
・オンラインゲーム等における、ユーザーのスコアリング ほか
▲電力会社の電力変圧器等の故障予測
▲クレジットカードの不正利用防止(スキミング位置の特定)
■販売代理店契約締結の背景
ブレインパッドは、創業来、幅広い業種の大量データ活用における課題と向き合いながら、新たな分析技術の習得や、先進的な海外製品の発掘を行ってまいりました。この経験から、今後は日本国内においても、予測分析の高速化・高度化に対するニーズが拡大することを見据え、マシンラーニング領域の先進企業であるSkytree社の技術に着目し、Skytree Serverの取り扱いを開始するに至りました。
今後両社は、日本国内において、リアルタイムでのデータ分析および予測分析の実現が他社との競争優位性に繋がると予想される業界、企業を対象に、Skytree Serverの販売およびこれに付随する分析環境の構築ならびに分析支援サービスを提供してまいります。
(*1)コンピュータが収集した過去のデータの中から導き出した知識やルールを、新たに収集したデータに適用することで、そのデータの意味を認識・分類したり、未来に起きることを判断・予測したりする技術のこと。
(*2)大規模データを効率的に分散処理するための基盤のこと。
(*3)技術や商品が普及し汎用化・一般化すること。
(*4)1ペタバイト=1015。1ギガバイトの100万倍。
(*5)大規模な変更を加えることなく、処理の質的・量的な変化に対して、柔軟に対応すること。
(*6)利用者が興味・関心がありそうな商品や情報を自動的に判断し推奨する機能のこと。
■ご参考情報
●Skytree, Inc. について http://www.skytree.net/
Skytree社は、米国に本社を置く「マシンラーニング(機械学習)プラットフォーム」を提供する先進企業です。同社のプラットフォームは、高度な分析による深い洞察の発見や、将来傾向の予測、レコメンド(推奨)の実行、新規市場や顧客の発見など、さまざまな価値を提供します。同社は、Javelin Venture Partners、Samsung、UPS、In-Q-Telといった米国のベンチャーキャピタルの支援を受けながら、マシンラーニング(機械学習)領域の最前線を走っています。本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、設立:2012年、代表:CEO & Co-Founder Martin Hack、共同創設者:CTO & Co-Founder Dr. Alexander Gray。
●株式会社ブレインパッドについて http://www.brainpad.co.jp/
(東京証券取引所 市場第一部:証券コード 3655)
本社所在地:東京都港区白金台3-2-10 白金台ビル
設立:2004年3月
代表者:代表取締役社長 草野 隆史
資本金:330百万円(2013年12月31日現在)
従業員数:131名(連結、2013年12月31日現在)
事業内容:アナリティクス事業/ソリューション事業/マーケティングプラットフォーム事業
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以上