ブレインパッド、データ活用の民主化と内製化の高速化を支えるソリューションを発表、
第二弾としてアジャイル型データ活用アプリケーション開発サービス「BrainPad FAST」を提供開始
株式会社ブレインパッドは、新・中期経営計画(*1)において掲げる日本企業のデジタル競争力の向上および本質的なDXの実現を目指し、データ活用の民主化と内製化の高速化を支える新たなソリューションとして、先日その第一弾となる「Smart Strategic Platform(SSP、*2)」を発表いたしました。
本日は、第二弾として、アジャイル型データ活用アプリケーション開発サービス「BrainPad FAST」を発表いたします。
日本のIT人材不足が深刻度を増す中で、多くの日本企業は、DXを急ぐほど外部依存度が高まり、いざ内製化に踏み切ろうとすれば人材の採用難に苦しむという大きなジレンマを抱えています。
このような中で、ブレインパッドは、創業来19年間で培ったデータサイエンスとデータエンジニアリングに関するスキル・ノウハウを、ビジネス効果を創出するまでの「速さ」という価値に転換することが、産業への新たな貢献の在り方の一つと考え、この「速さ」という価値を提供するソリューションを展開してまいります。
本日発表する第二弾のソリューションは、データ分析・モデリング・データ活用アプリケーション開発を迅速に行うための、アジャイル型データ活用アプリケーション開発サービス「BrainPad FAST」です。
ブレインパッドが「企業におけるデータ活用の民主化・高速化」を促進する基盤として位置づける「BrainPad FAST」の詳細は、別紙をご確認ください。
ブレインパッドは、高い専門性に基づくプロフェッショナルサービスに加え、データ活用の民主化を高速化するITソリューションを今後も拡充してまいります。
(*1)株式会社ブレインパッド 2023年5月12日発表「中期経営計画(2024年6月期~2026年6月期)の策定に関するお知らせ」
(*2)株式会社ブレインパッド 2023年7月19日発表「ブレインパッド、データ活用の民主化と内製化の高速化を支えるソリューションを発表、第一弾としてデータ活用基盤「Smart Strategic Platform」(SSP)を提供開始」
ブレインパッド、カナダ・Plotly社のソフトウェア「Dash-Enterprise」を用いた、
アジャイル型データ活用アプリケーション開発サービス「BrainPad FAST」の提供開始
株式会社ブレインパッドは、新・中期経営計画(*1)において掲げる日本企業のデジタル競争力の向上および本質的なDXの実現を目指し、データ活用の民主化と内製化の高速化を支える新たなソリューションとして、先日その第一弾となる「Smart Strategic Platform(SSP、*2)」を発表いたしました。
本日は、第二弾として、アジャイル型データ活用アプリケーション開発サービス「BrainPad FAST」を発表いたします。
株式会社ブレインパッドは、カナダのソフトウェア開発企業 Plotly, Inc.のソフトウェア「Dash-Enterprise(ダッシュ・エンタープライズ)」を活用し、顧客企業の持つ経営課題をアプリケーション開発を通じて解決するサービス「BrainPad FAST(ブレインパッド・ファスト)」を提供開始いたします。
なお、Plotly社の「Dash-Enterprise」を用いたソリューション展開は、ブレインパッドが日本国内第1号となります。
昨今、データ活用の重要性が浸透する一方で、活用の結果としての業務の効率化や利益貢献の必要性がより一層求められるようになっています。そのためには、データ活用の結果をレポートするだけに終わらせずに、アプリケーション化し、業務プロセスに組み込んでいくことが重要です。
「BrainPad FAST」は、ブレインパッドのデータサイエンティストが有するデータ活用に関するダッシュボード開発、アルゴリズム開発といったノウハウと、Plotly社のデータ活用を目的としたソフトウェア「Dash-Enterprise」を融合させ、従来のコンサルティングやシステム開発の形にとらわれず、素早く、実務担当者によるフィードバックサイクルを回しながら、アプリケーションを開発できるサービスです。
「データはあるが、実務での活用イメージが湧かない」、「特定の担当者のノウハウに依存した業務から、属人性を排除したい」といった課題を持つ企業に対して、その課題解決を実現します。
■日本のデータ活用を阻む課題と、「BrainPad FAST」提供までの背景
ブレインパッドはこれまで、さまざまな企業のデータにまつわる課題をご支援してまいりました。近年の典型的な課題としては、機械学習による販売数量の予測や、数理最適化による生産計画の最適化など、いわゆる「AI」を活用した業務改善が挙げられます。このような課題を解決するには、その取り組みを単発で終わらせず、継続して実務に活用するためのアプリケーション化が必須です。アプリケーション化する利点として、非専門家であってもAIの出力を受け取れる仕組みを構築できるため、データ活用プロジェクトの良い着地点になると言えます。
しかし、上記のようなプロジェクトをスムーズに進行することは容易ではありません。
その要因の1つに、「アルゴリズム開発フェーズ」と「システム開発フェーズ」を分断して進行している点が挙げられます。PoC(*1)フェーズと呼ばれることも多い前者のアルゴリズム開発フェーズでは、過去のデータを用いてアルゴリズムの精度を検証します。このフェーズはデータサイエンティストが主体となり、そのアウトプットの多くは検証レポートとアルゴリズムに関するプログラムコードとなります。
一方、後者のシステム開発フェーズでは、システムエンジニアが主体となり、アルゴリズムを組み込んだアプリケーション開発を行います。一見、この進め方は正しいように見えますが、それぞれのフェーズで要件整理や機能設計が行われるため、「アルゴリズムコードをアプリケーションに簡単には組み込めない」、「大げさなシステム設計にしてしまう」といった落とし穴が多く潜んでおり、「PoC貧乏」と呼ばれるように現場活用が進まなかったり、進んだとしても開発工数に効果が見合わない(ROIが合わない)ケースが少なくありません。
近年よく使われる「アジャイル開発」という言葉を当てはめると、アルゴリズムとアプリケーションのそれぞれでアジャイル開発を行っており、統合されたアジャイル開発が行えていないとも言えます。
このような実態から、当社はアルゴリズム開発とアプリケーション開発を分断せずに、一連の流れで取り組むことができないかを試行錯誤してきました。その中で、データの可視化およびWebアプリケーション開発に強みを持つPlotly社との交流を深め、「PoC貧乏」といった課題は日本だけではなく、世界中のプロジェクトで起きていることを認識しました。
そこでブレインパッドは、Plotly社が提供しているソフトウェア(Dash-Enterprise)と、これを活用したプロジェクトの推進方法(Dash-Enterprise-Development-Process)を取り入れることとしました。
この推進方法は、下図のように、アルゴリズム開発とアプリケーション開発の障壁を無くし、データ活用アプリケーションを最短で実務に結びつける画期的な方法です。この方法をとある材料開発プロジェクトに適用したところ、わずか3ヵ月で、実績値のダッシュボードや、材料の特性予測、および配合の最適化といった高度なアルゴリズムを搭載したSaaS型のWebアプリケーションが完成し、非専門家でも、実業務に活用していただくことができました。
このプロジェクトを進行する中で革新的だったのは、お客様からアルゴリズムに関するフィードバックと、アプリケーションに関するフィードバックを同時に受け取ることができ、さらには両者の改善をたった1名のデータサイエンティストによって対応できたことでした。また、ユーザーの認証、アプリケーションのデプロイといったアプリケーション開発面も「Dash-Enterprise」に内包されているため、プロジェクトの課題に集中する時間を確保することができました。このように、アルゴリズム開発とアプリケーション開発のフィードバックサイクルを高速に回すことができる点が、「BrainPad FAST」の強みです。
また、「BrainPad FAST」は、Webブラウザから誰でもアクセスできるため、社内での認知度が高まりやすいという点もメリットです。上記のプロジェクトでは、材料開発とは別の課題解決のためにもアプリケーションを作れないかと実務側からのリクエストが集まるようになり、データ活用に向き合う文化の醸成にも寄与することができました。
分析モデリングと開発を一体化したFASTによる開発プロセス
■「BrainPad FAST」の活用シーン
「データはあるが、実務での活用イメージが湧かない」、「特定の担当者のノウハウに依存した業務から、属人性を排除したい」といった課題を持つお客様に対して、「BrainPad FAST」は、下図のように、データ活用の典型テーマである、需要予測、配送計画、生産計画、広告予算配分、画像の異常検知などのアプリケーションのテンプレートをご用意しました。
これにより、「このようなデータがあれば、こういった意思決定に活用できる」という全体像をプロジェクト開始時から具体的にイメージしていただけます。また、典型テーマであっても、プロジェクトごとに細かな違いがあることふまえ、抽象化されたパッケージ型の導入ではなく、ヒアリングを通じてお客様ごとの課題に特化したアプリケーションを、お客様のフィードバックを得ながら開発いたします。(ただし、本サービスは、基幹システムを経由するような誤りの許されない、ミッションクリティカルなシステム開発には不向きとも言えます。基幹システムとは切り離された、意思決定のためのアプリケーションといった立ち位置が推奨されます。)
ブレインパッドは、お客様の課題、お客様のデータと当社のサンプルアプリケーションを適合しながら、その課題が解決可能かを見極め、解決可能である場合はどういったアプリケーションにすれば良いかを考え抜いて、ご提案します。
データ活用のROIが厳しく問われ始めた時代において、PoCプロジェクトとしてアルゴリズム開発だけを部分的に切り出して進めることは、時間と予算の双方において有効ではありません。ブレインパッドの経験豊富なデータサイエンティストとPlotly社の支援によって立ち上げられた「BrainPad FAST」が、AIプロジェクト、データ活用の新しいカタチを提案・実現します。
BrainPad FASTで提供しているアプリケーション例
■Plotly社からのコメント
Plotly is a software company whose mission is to enable every company around the world to build data apps. Their product, Dash Enterprise, is a platform of best-in-class development tools to quickly and easily visualize data in Python from virtually any data source. With customers across the Fortune 500, Plotly is a category-defining leader in enabling data-driven decisions from advanced analytics, machine learning, and artificial intelligence.
“Plotly is honored that BrainPad has chosen Dash Enterprise and is excited for a continued partnership.”
For more information, visit https://plotly.com.
Plotlyは、世界中のあらゆる企業がデータアプリを構築できるようにすることをミッションとするソフトウェア企業です。当社の製品である「Dash Enterprise」は、事実上あらゆるデータソースからPythonでデータを迅速かつ容易に可視化するための、最高クラスの開発プラットフォームです。「フォーチュン500」に顧客を持つPlotlyは、高度な分析、機械学習、人工知能からデータ駆動型の意思決定を可能にするカテゴリを定義するリーダーです。ブレインパッドの「Dash-Enterprise」の活用を心から歓迎します。
■「BrainPad FAST」の導入企業(業種:メーカー)のご担当者様からのコメント
プロジェクトの当初は、このミッションが壮大なものと考えており、この技術への理解が足りていなかったこともあり、データの準備段階から労力がかかるものと考えておりました。しかし実際は、検討開始以降、ブレインパッドのデータサイエンティストの手厚いフォローにより、システム活用の見込みが早々に立ってきており、数多くの案件に適用できるようになりつつあります。今後は、「頭と鋏は使いよう」の例えのように、「計算機」のような感覚でこのシステムを使いこなし、業務の効率化・精度向上のみならず、潜在要素の発見による難案件のブレークスルー、品質の付加価値化・差別化等、自社事業に貢献していきたいと考えています。
(*1)PoC(Proof of Concept)とは、新しいプロジェクトが本当に実現可能かどうか、効果や効用、技術的な観点から検証すること。
■ご参考情報
●アジャイル型データ活用アプリケーション開発サービス「BrainPad FAST」について
「BrainPad FAST」は、最新の技術を用いて開発部分の工数を大幅に削減し、データサイエンティストのチームのみでデータ活用アプリケーション開発までを行う、これまでにない新しい開発プロセスを実現しています。企業ニーズの高い、需要予測、生産計画、配送計画などのアプリケーションを予め用意しており、短期間で現場で利用できるデータ活用アプリケーション開発をブレインパッドが実施します。
●株式会社ブレインパッドについて
(東京証券取引所 プライム市場:証券コード 3655)
本社所在地:東京都港区六本木三丁目1番1号 六本木ティーキューブ
設立:2004年3月
代表者:代表取締役社長 CEO 関口 朋宏
資本金:597百万円(連結、2023年3月31日現在)
従業員数:535名(連結、2023年3月31日現在)
事業内容:データ活用を通じて企業の経営改善を支援するプロフェッショナルサービス、プロダクトサービス
*本ニュースリリースに記載されている会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
*本ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
以上