一般社団法人データサイエンティスト協会が提唱する「データサイエンティストに求められるスキルセット」をもとに、ブレインパッドが作成したスキルセット領域をご紹介します。データ活用人材(データサイエンティスト)には、「データサイエンス力」と「エンジニアリング力」、「ビジネス力」の広範囲における知識・経験と、これらを有機的に結び付けることでビジネス改善へとつなげる力が必要となります。
皆様の企業にこの3つの領域(「データサイエンス力」、「データエンジニアリング力」、「ビジネス力」)を全て備えている人材はいますでしょうか。 程度の違いもありますが、3つを兼ね備えた人材はなかなかいないのが現状です。 当然、このようなオールラウンダー人材はビジネス市場で希少性が高いため、その市場価値も高くなり企業にとっては採用が困難な人材となりえます。 とはいえ、データ活用社会が進む中、企業競争力強化のために次善の策を練る必要に迫られています。 短期間でこれらの3つの力を身に付けられるポテンシャルを持った人材は、そう多くはないというのが現実です。 そこで3領域をカバーする近道として、すでに経験を積み習得されたスキル領域を個人の強みとして個人スキルの主軸に設定し、他の領域を勉強することを推奨します。 例えば、SI経験者の場合はビジネス領域を、営業マネージャーの場合はデータサイエンス領域を新たな理解領域としてセットするということです。自身の強みを生かしつつ領域を広げていくことが、企業という組織がデータをビジネスに活用する力を強化することにつながると考えています。 また個人が他の領域を勉強する(スキルを磨く)ことは、自身のキャリアパスにもつながるはずです。経済産業省が調査した、H29年「働き手向けアンケート調査結果」からも多くの人が「専門スキルを強化したい」という回答がみられましたのでご紹介しましょう。詳しく知りたい方は『
個人の自律キャリアが促進する時代へ』をご覧ください。 個々の能力を組織的に計画してボトムアップを図るという方法に加え、データ活用をビジネスに活かすためにはもう一つ対処すべきことがあります。 それは、データ活用というビジネスフローを機能的に分割して役割として組織編成することです。 詳しく知りたい方は『
データ活用が進まない原因(組織編)』をご覧ください。
私たちはデータ活用人材について、「一般社団法人データサイエンティスト協会」のスキル定義(※)をもとにブレインパッド独自の捉え方をしています。 なぜならば、企業・団体などの組織の一員としてデータ分析を行っている人にとって、データ分析は仕事の「手段」であって「目的」ではないという場合もあることから、その人が所属する組織・部門・役割に応じて、それぞれのデータ活用の形があると考えているからです。 加えて、それらのミッション・目的を明確化することが、データ活用を確実に推進することにつながります。 また、データ活用のスキル習得を目指す方にはそれぞれの経験や強みがあるため、私たちが提供する公開講座は必要とされるスキルをその難易度や活用手法により細分化して構成していますので、皆様にはベストな講座を選択していただくことができます。詳しくは『
講座のコース・プログラムの全体像』をご覧ください。 (※)スキル定義の詳細については『
一般社団法人データサイエンティスト協会が定めるスキルレベル』の図3をご確認ください。 また「高度データ活用人材(スペシャリスト)」にあたるようなデータサイエンスの専門組織においては、各メンバーの経験やスキルなどを活かした組織づくりをすることで、個人に着目した研修プログラムやトレーニングよりも各メンバーの得意領域を結集した方が、より高いパフォーマンスを上げられる場合もあります。そのため、組織としての成果を導出するアプローチに着目していくことも重要であると考えています。
人材ピラミッド | ミッション・目的 |
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経営層(CMO、CAO、CxO) | 分析投資のROI |
高度データ活用人材(スペシャリスト) | ビジネスインパクト・付加価値創造 |
分析担当者 | 分析の成果・ビジネス課題解決 |
エントリー層 | スキル領域・専門性 |
プレエントリー層 | 基礎スキル |
ロール | ミッション・目的 |
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経営層 (CMO、CAO、CxO) | 分析プロジェクションの最終意思決定者であり、データ活用の旗振り役も務める。分析投資の費用対効果を高めるのが目的 |
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高度データ活用人材 | 機械学習やデータマイニングの専門知識を持ち、データを活用して付加価値を創造するのが目的 |
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分析担当者 | 企業・団体の分析担当者として、一定水準以上のデータ活用スキルを保持し、ビジネス課題を解決するのが目的 |
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エントリー層 | スキル領域を分けて、データ活用の専門性を身につけるための基礎知識や分析ツールの使い方を理解する目的 |
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プレエントリー層 | データ活用人材の入門者。データ活用をするための正しい知識や論理的な思考力、データリテラシーを身に付けるのが目的 |
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スキル向上の方向性が明確になった場合に公開講座をお勧めしますが、企業内のデータ活用リテラシーを向上したい場合や、企業ビジネスとデータ活用の可能性がまだ見えない場合や、データ活用組織を立ち上げたい場合もしくは立ち上げたもののなかなかドライブしない場合などデータ活用をビジネスに活かすためには、あらゆる段階で課題が発生します。 ブレインパッドのデータ活用人材育成サービス(企業研修)では、あらゆる段階や業種における課題を解決するメニューをご用意しております。詳しくは『
企業向けにカスタマイズしたデータサイエンティスト入門研修』をご覧ください。